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野村総研の大型売出、「優良クオリティ銘柄のエントリーポイント」として活況に |
NRIの大型売出、「優良クオリティ銘柄のエントリーポイント」として活況に ........................................................................ 野村総合研究所(4307、NRI)の売出の申込期間が7日、最終日を迎えた。総額約1280億円で、今年の既公開案件としては1月の日本ペイントホールディングス(4612)の売出に次ぐ2番目の大型案件となった。大型売出ながら、優良クオリティ銘柄の割安なエントリーポイントとして受け止める投資家から札が積まれ、全体で10倍弱の需要となった。 ロードショーは11月28日から12月2日にかけて、約45社に対して実施。スモールミーティングも行った。今回の売出は、売出人のジャフコグループ(8595)に対し、アクティビストとして知られる村上世彰氏の影響下にあるシティインデックスイレブンス(渋谷区)らが8月にNRI株を資金化したうえで、自社株買いをすることを要求したことがきっかけで、市場でも売出の可能性については懸念されていた。タイミングについて主幹事は「投資家の中ではいずれ出てくるのではないか思われており、サプライズはなかったのでは」と話した。 同社は2023年3月期第2四半期の決算発表で、売上収益、営業利益ともに好調に推移していることを示したものの、海外事業で償却費や経費の増加、リストラ費用の発生などにより営業利益率が前年度同期から7ポイント悪化したこともあり、投資家からは海外事業の進展について懸念する声も一部あった。しかしながら、同社のファンダメンタルについての評価は非常に高く「長期的な視点でとらえればクオリティ銘柄として間違いないという投資家が多く、現在の株価についても割安なエントリーポイントと捉えられていた」(主幹事)という。 ブックビルディングでは、一般投資家に6割、機関投資家に4割が配分された。一般分に5倍弱、機関分に約15倍、全体で10倍弱の需要が積み上がった。同案件は旧臨報方式で運営され一部海外投資家にも販売されたが、海外投資家からも強い需要があったようだ。主幹事は「売出案件ながらリテール投資家の注目度も高く、機関投資家についても国内外問わずロングオンリーの札が多く入る充実のブックとなった」と話した。価格感応度は全くなく、売出価格は(ディスカント率3~5%、1%刻み)の下限で条件決定している。 オファリング総額は1280億754万6300円。ブックランナーは野村証券が務めた。 (小澤 亮介 DealWatch / Refinitiv) ※ディールウォッチのコンテンツはRefinitiv(リフィニティブ)から直接提供するという方法でのみ配信いたしております。従いまして提供されましたお客様限りでご使用ください。コンテンツのいかなる部分も一切の権利はRefinitivに帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製、翻訳または転送を行わないようにお願いいたします。 記事の内容や利用等に関するお問い合わせおよび照会はTEL:0120-161-916または、 [email protected] までお問い合わせ下さい。 |